ブー麻雀(ブーマン・スポーツ麻雀)のルール/現在も利用されている標準的なブーマン規則の詳細。持ち点、進行方向、アガリ方の制限、勝敗の決し方、特殊オプション、特殊役について。

[雑録]ブーマンの規則

今もまだ残っている…

若い頃から親しんできたブーマン(アタキの地方では「スポーツ麻雀」と言われてました)の規則をまとめました。

実は20世紀に(笑)、「スポーツ麻雀規則」として同じようにまとめたのですが、現在これをウェブ上で参照することはできない状況になってしまったのと、 当時はこのルールが広まったらいいな、なんて目論見もあって、実際に今でも日本のどこかで囲まれている「ナマの規則」とは幾分違う規則となっていたので、今回は、本物の「ブーマンの規則」です。

この規則を覚えれば、大阪のジャンジャン横丁でスグにブーマンが楽しめます。
他の地方でも、少しの修正で対応が可能の筈です。

2010年10月 初稿アップ。

基本

四人打ち、東南廻しの半荘戦

 当たり前でごめん(笑)。
 だけど、南場4局まで進むことはほとんど無い。なぜなら…。

誰かの持ち点が0になる(ドボン)か、原点の2倍になったら半荘終了

 2000点持ちでスタート。
 誰かがドボンするか、4000点に届いた時点で半荘終了。
 東の1局でも終わります。よく終わります。

和了りに縛りなし

 役が無くとも和了れます。

場ゾロは付かないのが基本

 一般麻雀だと「バンバン」の2飜の場ゾロが付きますが、ブーマンでは付きません。
 ただ、ブーマン界もインフレの波に乗って、常時1飜の場ゾロを採用している雀荘や、南場のみ1飜付け加えている雀荘もあります。

満貫は、散家2000点、荘家3000点

いかなる流局も親流れ

「テンパイ連荘」や「ノー聴罰」という考えがありません。
 つまり、終局時に手牌を公開しなくともよいわけで、ノー聴リーチが露呈することもありません。

荘家の連荘と流局で本場が加算される

 当たり前っぽいけど、この時の1本場が「300点」というのが今と同じでスゴイことだと思う。
 って言うか、現代麻雀において、本場だけはインフレ化しなかった、というのが事実。

槓ドラや裏ドラは無い

 ドラは通常のドラのみ(ネクスト)。
 赤牌は1飜役(ドラと役とは扱いが違う/詳細後述)。

勝負の決し方と支払い/テラ銭

トップの種類

  • 一人浮き …Aトップ/マルエー
  • 二人浮き …Bトップ/マルビー
  • 一人沈み …Cトップ/マルシー/チンマイ

 原点持ちは「浮き」と考えます。
 浮き沈み以外の得点の多寡は精算には関係しません(トップ以外の浮き者は一文も得しませんし、沈み者にはドボンしようがしまいが一定額の支払い義務が生じます)。
 Cトップを禁止している(Cトップが確定するような和了りを禁止している)雀荘もあります。

沈んだ者にのみ支払いが生じ、トップだけが収入を得る

 トップが確定したら精算します。
 Aトップなら3人からの支払いがあるので、他と比べるとお得です。
 また、Aトップの場合だけ、一人当たりの支払額が多くなるルールの雀荘もあります (BトップやCトップなら沈み者は2000ペソを払うが、Aトップなら3人とも3000ペソを払わなければならない、等)。

テラ銭(場代)はトップ者が支払う

 場代はトップ者が支払います。
 トップの種類によって、場代が違う雀荘もあります。

基本の和了役一覧

 昔からある役で、どの雀荘でも採用しています。
 これらの役には「喰い下がり」という概念がありません。

役 名飜数備 考
門前清自摸
リーチダブルリーチなし
三元牌
自風、場風
海底自摸河底撈魚はない
嶺上開花大明槓の場合は出和了り扱い
搶槓
タンヤオ副露も可
平和副露も可/ツモは不可です
混一色
対対和
一気通貫
チャンタ純チャン、混チャンの区別なし
三暗刻
小三元
清一色満貫散家2000/荘家3000
天和役満
地和役満
国士無双役満
大三元役満
四暗刻役満
四喜和役満
字一色役満
清老頭役満
九蓮宝燈役満

新役一覧

 雀荘によっては採用している可能性のある役の一覧です。

役 名飜数副露時備 考
一盃口
七対子50符1飜
三色同順
緑一色役満役満發の要不要は雀荘によって異なる

「三色同刻」「三槓子」「二盃口」などは聞いたことがありません。

リーチとフリテン

立直棒は不要

 立直棒は不要です。
「リーチ」と宣言するだけです。

リーチ後の行為

 裏ドラや一発はありません。
 制限付きではあるけど、暗槓は可能なのが基本(というか「しなければならない」という雀荘もあった)。

フリテンリーチ

 フリテンリーチは可能です。
 例えば、14待ちで、自分の河に1を捨ててあって、4を出和了りすることも可能です。
 さらに言えば、同巡に1が出た後に4でのロンも可能です(1は自分で捨てているのでロン牌ではない、と考えられる)。
 フリテンでない牌を見逃した後は、自分でツモ和了りすることはできません。

(通常の)フリテン

 フリテンの片和了りが可能です。
 ただし、雀荘によっては、フリテンの後に1回以上自分のツモ番を経過後でないとフリテン出和了りができない場合があります。 この時はフリテンリーチもリーチ宣言牌がフリテン牌ではダメだ、ということになります。

和了りの制限

 ブーマンをブーマンたらしめている重要な要素が、この和了りの制限です。
 誰かがドボンしたら、そこで終了、という規則だからこその制限です。
 以下は、雀荘によって微妙な違いこそあるものの基本的な制限です。

  • 自分が浮かないのに、他人をドボンさせる和了り …絶対に禁止
  • 自分が浮かないのに、他人を沈める和了り …嫌われます
  • トップでもないのに、他人をドボンさせる和了り …雀荘によっては禁止
  • Cトップが禁止されていない規則での、Cトップとなる和了り …嫌われます

 禁止された和了りでも南場4局に限り有効である場合もあります。
 また、一番上のような和了りがあった場合には、ドボンしない点数分だけのやり取りを行うという雀荘もありました。

「嫌われる」って、いったい何だぁと思った若い君の感覚は、まったく正常だが、それについて説明する気はない。
実は、「嫌われる」の反対が「好かれる」というわけで、この「好かれる」は「良い仕事をする」と同じ意味なのです。
そう、鬼会で言われる「仕事」のルーツは、ブーマンでの「嫌われ」ない和了りにあるのです。

点数計算

 得点は、1:役の点数、2:門前点、3:ドラ点、4:本場の点の合計です。

1:役の点数

飜と符散家荘家
ロンツモロンツモ
30符0飜120306018060
40符0飜160408024080
20符1飜***
50符0飜20050100300100
60符0飜24060120360120
30符1飜
70符0飜28070140420140
80符0飜32080160480160
40符1飜
20符2飜***
90符0飜36090180540180
100符0飜400100200600200
50符1飜
110符0飜440110220660220
60符1飜480120240720240
30符2飜
 (省略)
30符3飜9602404801440480
 (省略)
30符4飜19204809602880960
以上は全て2000500100030001000

「20符0飜」はありません。最低点は「22(アールシアール)」なので30符に切り上げです。
「20符」の場合、ツモはありません。これは喰い平和を表し、平和とツモは複合しません。
 役の点数は満貫分で打ち切りです(例外については最終章で詳解)。

2:門前点

 副露していない和了りの場合には、門前点として、300点が加算されます。
 ツモった場合には、3人に100点が分割されます。

3:ドラ点

 ドラは1枚に付き、100点が加算されます。
 ツモった場合には、3人均等に100点が加算されます。

4:本場の点

 本場がある場合には、1本場につき、300点がプラスされます。
 ツモった場合には、3人に100点が分割されます。

点数計算の例

例A[散家]:一萬二萬三萬二筒二筒二筒三索三索五索七索 ポン七筒七筒横七筒 ロン六索 (ドラ二筒 2本場)

 120+0+300+600=1020点

例2[散家]:一萬二萬三萬二筒二筒二筒三索三索五索七索 ポン七筒七筒横七筒 ツモ六索 (ドラ二筒 2本場)

 散家の支払い 30+0+300+200=530点
 荘家の支払い 60+0+300+200=560点
 で、合計1620点

例3[荘家]:一筒一筒一筒二筒二筒二筒二筒三筒三筒三筒四筒五筒七筒 ツモ六筒 (ドラ二筒 2本場)

 散家の支払い 1000+100+400+200=1700点
 で、合計5100点

その他の特記事項

ツモ加符

 両面ツモは2符、カンチャンツモは4符というのが基本なのですが、近年、両面でも4符とする雀荘があります。

赤牌

 赤牌はドラでなく、1飜役です。

役満の点数

 役満は倍満扱い(散家4000/荘家6000)とする場合と、誰から出ても無条件Aトップとする場合があります。

チョンボの罰則

 どのような行為がチョンボに当たるかはまちまちです。
 罰符をやり取りする場合には、以前は「半満貫払い(散家1000/荘家1500)」が多かったのですが、最近の事情はわかりません。

オーラスは青天井

 南場4局に限り、点数計算を満貫で止めるのでなく、飜数ごとに最後まで倍々に計算する「青天井ルール」を 採用している場合があります。
「リーチ、ツモ、ホンイツ、三暗刻、ダブ南、海底」で、散家でも6万点を超えますね(笑)。

積み棒(本場)を得るための条件

 0飜の和了りでは、本場の点数を得ることができない規則の雀荘があります。
 この場合、例えば1本場で0飜の和了りが出た場合には、次局2本場となります。
 副露している際、出和了りなら「平和」なのに、ツモったばかりに本場を得られずに悔しい思いをした経験アリ。

最小点棒が20点の雀荘では

 最小点棒が(10点棒でなく)20点棒の雀荘があります。
 この場合、「30/60」のような和了りは「40/60」に切り上げられます。

ゲンツー(死語?)

 今となっては聞くこともなくなった言葉に「ゲンツー」があります。
 Bトップに含まれる概念なのですが、2位者の持ち点がプラスでなく、2000点ちょうどの場合のトップのことを言いました。
「原点者のいるツートップ」の略でしょうが、通常のBトップの場合と場代が異なるなんて雀荘もありました。

「ツモセン」リーチ

 リーチ時に「ツモ宣言」することで出和了り牌を見逃した後でも、ツモ和了りが可能なルールがあります。
 いつも可能なわけでなく、南場だけ有効だとか、オーラスだけ有効という場合がほとんど。

トップ者が次回の起家

 これは、100%そう。
 荘家は圧倒的に有利(Aトップに一番近い)。廻り起家なんて雀荘はありません。

その他のバリエーション

  • ドラは、門前なら1枚200点/門前手でなければ1枚100点というのもあり。
  • 裏ドラを(勝負に関係する点数でなく)ご祝儀として採用の雀荘あり。
  • 開始持ち点が2000点でなく、4000点。
    この場合、場ゾロが付いていると思って間違いなし。
  • 喰い換えは、最終点数が高くなるなら可能(点数が低くなる喰い替えは不可)。
  • 積み場が300点でなく、出和了りなら100点×本場。
    さすがに今は無いと信じているけど、大昔はあったのだ。
  • 「西」と「北」は常時1飜という場合あり。
    東場でのみ「西」が、南場でのみ「北」が1飜という場合もあり。

途中流局

 店ごとの決め、と言ってしまっては身も蓋もないが、どのクラブにもあるのは「四風子連打」。
 ほとんどの場合あるのは「九種倒牌」(発生タイミングはバラバラ)。
 たぶんどこにでもあるだろうけどあまり見かけないのが「四槓算了」。4つ目は実際に槓しなくとも、手配に4枚あるのを見せるだけで流局だったこともある。
「四者立直」による流局は見たことがない(たぶん)

点数の言い回し

  • 散家の20符栄和  イチロク、ザンニイ、ロクヨン、イチニッパア
  • 散家の30符栄和  ニイヨン、ヨンパア、クンロク、イチクニ
  • 荘家の30符栄和  ザブロク、ナナニイ、イッチョンチョン、ニッパラパー
  • 散家で立直のみの手を自摸った時 ニイニ、サンシ
  • 散家が門前で役無しを栄和った時 シロク
  • 同じく荘家が役無しを栄和った時 ゴヨウ

「イチニイ/ニイヨンは、ニイニ/サンシ」だとか、 「イチロク/ザンニイは、ザブロク/ゴオニイ」だとかの呪文をとなえます(笑)。

以前にまとめた「スポーツ規則」を下敷きにしつつ、古い記憶を辿りながらまとめていると、いろんなことを思い出した。
だけど、あらゆるブーマン荘の規則を網羅することなんて絶対にできない。
だって、あなたがそこのマネージャーで今日から「こういう規則にするよ」と決めた時点で、オプションが増えてしまうのだ。
上に掲げたのは、アールシアール麻雀からそんなに離れていない原始的な規則を踏襲している雀荘のルールの共通項に過ぎないことを お忘れなく。

あるクラブで、「両面ツモも4符にするよ」と言われた時には驚いた。
ちょっと考えたら判るように、このことにより一発ブーの可能性がかなり増すのだ(荘家が么九牌を暗刻にしている場合等)。
でも、そんな風にして、日本全国のいろんな地方のブーマン荘では少しづつルールが改変されてきたわけで、 にも関わらず、今の時代に、これだけ詳しくブーマン規則をまとめたアタキはかなり偉い(笑)。