サンマ(三麻)のルールの色々について考えてみることにした。
ったって、既に Sammaniax で充分に考察/紹介済みだった内容をアタキ的に焼き直すだけの話。
しかし、世の中にはこうした情報を欲している人々もまだまだいるもんだから、彼らのリクエストに応えてのこのページのアップと相成ったが、疑問/質問/批判/批難は(ほぼ)全面的に受け入れる覚悟はある。
さて、どんな結論にすべーか、ってまだ、コンテンツはできてない(笑)。
共通事項
サンマのバリエーションは、四人麻雀よりも豊富ではあるが、どのルールについても共通の部分則がある。
一局の戦いは三人で行う
配牌から終局までの1ゲームは、常に三人で戦う。
たとえ、面子が四人でも(後述)、闘牌は三人の間で行う。
四人でやる場合には抜け番が一人いる
言い換えると「サンマは四人でもやれる」ということだが、サンマの打ち手の多くは「三人でやるよりも四人でやるサンマの方が好きだ/面白い」と思っている。
半荘制サンマの場合には親の上家(北家)に相当する打ち手が抜け番となり、一局制サンマ(東天紅ルール、後述)の場合には前局の放銃者もしくは親の上家に相当する打ち手が抜け番となる。
抜け番の人間は、トイレにいったり、メシを喰ったり、親の手牌を眺めているだけで、ゲームには参加しない。
たまに、新聞やコミックを拡げたり、仕事の電話をしたり、ロトくじをチェックしたりする奴がいるが、これらは明らかなマナー違反である。
チイはできない
ポンやカンは通常通りできるが、チイはできない。
サイコロは1個しか使わない
2個も使って、「12」なんて出ると開門位置が見つからない(牌山が通常より短いから)。
1個で「1」が出ると、親は自分の山を1幢残して、配牌を取り始める。
ドラ表示牌のめくり位置が通常より2幢手前
四人打ちだと嶺上牌の2つ隣をドラ表示牌として、開局時にめくるが、サンマの場合には4つ隣(端から5幢目)をめくる。
抜きドラが何枚あろうと、カンが何回起ころうと、王牌は通常通り14枚残すのが主流。
大分類-半荘制と一局制
サンマルールを大別すると「半荘制サンマ」と「一局制サンマ」とがある。
半荘制サンマは、通常の四人打ちと同様に東場と南場があり、東場と南場それぞれに親を全員が一回ずつ経験する(ただし、ドボンが無ければ)というルール。
点数の授受も、ほぼ四人打ちと同じように行う。
一局制サンマは、前回の和了者が親になり、場は常に東場で、次に誰かが和了るとその者が親になるというルール。
この場合、半荘の単位はないので、いつまでも延々とゲームを続けることができる。
点数体系は特殊で、和了役の本数でやり取りがされる。
ゲームの進行 | 得点の授受 | 自摸和の損 | 和了規制 | ルールの呼称 |
半荘制サンマ |
点数 | ツモ損 | アリアリ | アリアリサンマ |
損得無し | ナシナシ | ナシナシサンマA |
ツモ損 | ナシナシ | ナシナシサンマB |
ツモ損 | 二飜縛り | リャンシバサンマ |
一局制サンマ | 本数 | ツモ倍 | アリアリ | 東天紅サンマ |
上の表をさらに細かく分類することも可能だが、まぁざっとこんなもんだ。
「自摸和の損」の項目については、「損得無し」の場合はロンでもツモでも同じ得点という意味(詳細は後述)。
「ツモ損」とは、例えば8000点の自摸和了の場合に親から4000点、子から2000点の合計6000点しかもらえない。
「ツモ倍」とは、出和了り20本の手で、自摸なら二人から同様に20本づつ(合計40本)得るというもの。
各ルールの詳細
アリアリサンマ
普通のアリアリ麻雀を三人でやる、というもの。
和了った時に、一飜あれば良い、という極めてオーソドックスなルールなのでとても簡単。
ナシナシサンマA
このサンマの特徴は、自摸和了りした時の点数の授受が特殊な点。
詳細は「ツモ減りしないサンマの自摸得点表」を参照のこと。
清算を1000点単位で行う場合には、端数はすべて切り上げる。
ナシナシサンマB
ナシナシルールの麻雀を三人でやる。
配給原点を極端に少なくして、スグにドボンが起きやすい状況のルールがある。
リャンシバサンマ
常に、二飜以上の手でないと和了れない、というルール。
平和や役牌だけでは和了ることができないので、リーチをかけないといけない。
通常は何の役がなくともリーチをかけるだけで、和了る権利を有するが、このルールではリーチの一飜だけでは和了ることができないので、手牌をうまく工夫して何らかの役を付けなければいけないわけで、ここのところが、このルールの妙だ。
東天紅サンマ
和了りを「1本」「2本」と数える特殊なルール。
抜きドラを「ガリ」と称し、だけでなく、と、さらにはまでもガリとする。
とは、常にドラ扱いで、一般ドラも二枚使うのが主流。
場ゾロは2本、一本場は1本、親も1本、役満40本、ノーガリ20本(ガリが1枚も無い状態での和了り)、明槓3本、暗槓5本、ガリのセットが4本(ガリのある種類を4枚とも揃えた場合)、ノー聴20本、みたいな感じ。
東天紅サンマを未経験者向けに簡易的に改良した規則の遊び方を本カテゴリー内の「李凡師サンマ」としてアップしました。
スリリングでスピーディーなツモ倍サンマの世界へようこそ!
東天紅サンマの和了役と得点
役名 | 得点 | 食い下がり |
門前清摸和 | 1本 | - |
立直 | 1本 | - |
飜牌 | 1本 | (同) |
平和 | 1本 | - |
断ヤオ | 3本 | 1本 |
一盃口 | 3本 | 1本 |
嶺上開花 | 1本 | (同) |
搶槓 | 1本 | (同) |
海底摸月 | 1本 | (同) |
河底撈魚 | 1本 | (同) |
混老頭 | 3本 | (同) |
ダブリー | 2本 | - |
チャンタ | 5本 | 3本 |
一気通貫 | 3本 | 1本 |
二盃口 | 10本 | 5本 |
一色三順 | 10本 | 5本 |
三暗刻 | 3本 | (同) |
三槓子 | 3本 | (同) |
小三元 | 10本 | (同) |
対々和 | 2本 | (同) |
七対子 | 3本 | - |
混一色 | 5本 | 3本 |
純全帯ヤオ | 10本 | 5本 |
清一色 | 10本 | 5本 |
人和 | 40本 | - |
ヤオ九振切 | 40本 | (無関係) |
天和 | 40本 | - |
地和 | 40本 | - |
四暗刻 | 40本 | - |
大三元 | 40本 | (同) |
国士無双 | 40本 | - |
緑一色 | 40本 | (同) |
字一色 | 40本 | (同) |
小四喜 | 40本 | (同) |
大四喜 | 40本 | (同) |
清老頭 | 40本 | (同) |
九蓮宝燈 | 40本 | - |
大車輪 | 40本 | - |
上の表は代表的な一つの例に過ぎない。
さまざまなオプション
サンマのバリエーションは、オプションの特殊性にある。
代表的なオプションのいくつかを列挙してみる。
原点が30000点じゃない
半荘制サンマの場合、原点が30000点でなく、配給30000点で、原点35000点という場合がある。
四人打ちよりも大きな手が出来やすいので(個人的な感覚では、倍満の出現頻度は四人打ちの3~4倍)、スグにはドボンしないようにとの配慮からだ。
35000点持ちスタートの40000点返し、という場合もある。
逆に(ドボンを頻発させることを目的として)、20000点持ちスタートという悪逆非道なルールも存在する。
七対子が一飜
七対子は通常50符一飜(25符二飜)だが、その出来易さから、30符一飜に設定している場合がある。
リャンシバサンマで、一飜に設定してあると、七対子といえどもリーチが必要なので、守備には向かないということになる。
チャンタ系が一飜増し
チイができないため、チャンタは四人麻雀よりも出来にくい。
そのため、チャンタ/純チャンは、一般規則よりも一飜増しにしている場合がある。
点棒の最小単位が1000点
1000点未満のやり取りを省略して、すべて1000点単位に切り上げる場合がある。
この際、ナシナシサンマAにおける点棒のやり取りは、以下の表の通りとなる。
表 | 散家の自摸和 |
荘家の自摸和 |
散家の支払い |
荘家の支払い |
散家の支払い |
三飜30符 |
1000 | 1000 | 1000 |
40符 |
1000 | 1000 | 1000 |
50符 |
1000 | 1000 | 2000 |
四飜30符 |
1000 | 1000 | 2000 |
40符 |
1000 | 2000 | 2000 |
50符 |
2000 | 2000 | 3000 |
五飜30符 |
2000 | 2000 | 3000 |
40符 |
2000 | 4000 | 4000 |
50符 |
3000 | 4000 | 5000 |
満 貫 |
3000 | 5000 | 6000 |
本場が出和了りでも自摸和了りでも1000点増し
本場の計算を場の点数でなく、一本につき、1000点増しでやり取りする場合がある。
例えば3本場で出和了りなら3000点のプラス収入だが、自摸和了りなら二人から貰えるので、計6000点のプラス収入。
五筒を常にドラと考える
主に関西方面では、は(赤でなく通常でも)、常にドラとして一飜増しとすることがある。
この時、一般ドラもなら、1枚で二飜増しとなる。
その他
他にも、ワレメ/ビンタ/オープンリーチを採用する場合がある。
上に掲げた程はメジャーでないが、字牌を一切使用せずに、リーチをかけないと和了れないルールや、牌は全種類を使うが1種類4枚でなく3枚しか使わないルールなど、色々とある。