麻雀打ちの頁/雀のお宿

雀という文字を冠した言葉の発生について。「雀聖」や「雀鬼」が誰を指すのか知らない人でも、「雀豪」なんて言葉を聞いたことがないという人でも、「雀士」というのが…。

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ジャンケンぴょん

雀士・雀豪・雀聖

 麻雀打ちのことを「雀士」と呼ぶが、この言葉は、麻雀をしないカタギの衆にも広く伝わってしまった言葉の一つだ(ろうと思われる)。
「雀聖」や「雀鬼」が誰を指すのか知らない人でも、「雀豪」なんて言葉を聞いたことがないという人でも、「雀士」というのが麻雀する奴を指すというのは常識的なことだ(ろうと思われる)。
 で、何故、「雀士」という言葉だけが、他の似たような言葉と違って広く認知されているのかと考えた。
 これは、たぶん、他の言葉よりも深い歴史があるからに違いない。きっと、ずっと昔に使われ始めた言葉であって、基本的には一般社会や生活の中で必要とされる言葉ではないにもかかわらず、その使用されている期間の長さが、麻雀をしない人の間でも知れ渡ったことの原因なのだろう。

「雀士」の「雀」は麻雀のことであるのは当然だが、この「士」とは何なのか。
「士」が本来意味するところ、なんてーのは、わざわざ取り立てるほどのことはないが、この「雀士」という言い方は、アタキの考察(というほどのたいそうなことでもないが)では、それは「武士」や「弁護士」や「不動産鑑定士」の「士」ではなく、それは「剣士」という言葉からの転用ではないかと思われる。
 いやいや、「弁護士の士」も「剣士の士」も本来は同じ意味だけど、うん、つまり、「雀士」という言葉は「剣士」という言葉があったから、それを真似てできたのだ、と言いたいわけだ。
 誰がこんな言い方を始めたのかは判り切っている。
 それは、チャンバラ小説の大家、五味康祐だ。

言い切ってしまったけど、明らかに間違っている場合以外は、訂正のメールは必要ありません>別人さん。
しかし、訂正されてもこうして書き始めたしなぁ…(^^;)。

 五味康祐は時代劇作家の大御所であると同時に、アタキ達、麻雀愛好者にとっては、「五味麻雀教室」の著者であり、もしかすると牌活字の発明者だとの噂もあるほどの、古き良き時代の麻雀打ちの先達である。阿佐田哲也を「クン付け」で呼んでいたことからも、その凄さがうかがえる。
 で、チャンバラが専門なので、自著かインタビューか観戦記事のいずれかで、「雀士」という言い方を昭和四十年代に初めてやったのではないか、というのがアタキの推理だ。
 な、わけで、「雀聖」という言葉を阿佐田哲也に冠したのも五味康祐に違いなく、これは「剣聖、宮本武蔵」から思いついたのだ。
 で、もちろん、「雀豪」は「剣豪」から。
 ほう、くだらんことだが、何だか、ためになるなぁ(笑)。

「雀士」「雀聖」「雀豪」なんて言い方を大作家がやるものだから、それを真似て「雀鬼(以前は桜井章一個人のニックネームではなく、雀豪と同じような感じで使われていた)」や「雀狼」という言葉が生まれ、さらには「雀風」「雀歴」みたいに、先頭に「雀」のある二文字の用語がたくさん出てきた。
 そのバリエーションなら全自動卓の商品名であって、もう何にでも「雀」を付ければオッケーなのは周知の事実だ。

 アタキの推測が正しく(自信ナイのよ)、この「雀*」というのが本当に「剣*」から発生したのだとしたら、次のような用語があってもイイじゃないか、と思うのである。
 ・剣術 → 雀術
 ・剣道 → 雀道
 ・剣劇 → 雀劇
どれもすぐにその意味が理解できる言葉ばかりだ。
 ・剣勢 → 雀勢
 ・剣神 → 雀神
 ・剣仇 → 雀仇
 元々の言葉もあまりポピュラーじゃないけど、まぁ、何とか麻雀にも使えそうだ。
 で、次の二つは、柴田錬三郎なのか池波正太郎なのか知らないけれど、元の言葉も小説家が作ったに違いない。
 ・剣法 → 雀法
 ・剣客 → 雀客
 う~ん、「雀法」だとルールみたいだし、「雀客」では普通のお客さんだ(笑)。
 さらに、こんなのはどうだろう。
 ・殺人剣 → 殺人雀
 ・勇者の剣 → 勇者の雀
 ・人を活かす剣 → 人を活かす雀
 ああ、こっちは全然ダメだ。
「雀」の一文字が独立していると、どうしても「スズメ」のこととしか思えない。
 そんな時に使えるのが「牌」なんだろう、きっと。
 ・殺人剣 → 殺人牌
 ・勇者の剣 → 勇者の牌
 ・人を活かす剣 → 人を活かす牌
 うん、なんとかなりそうだ。

 はい、軽~く、流してみました。