麻雀打ちの頁/雀のお宿

Mリーグにおいてトップを獲ることにどれほどの価値があるのか。トップ以外の着順と比べてその大きさとトップを目指すことの意義について。同様のルールであるRTDリーグや協会ルールでも同じことがいえます。

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Mリーグのトップ価値

連続して同じ話題でスマソ

Mリーグのトップは価値がとても高い、と言われます。
その価値の高さがどれくらいのものか考えてみます。

Mリーグの、25,000 点持ち 30,000 点返しでワンスリー(1着から4着までそれぞれ +30、+10、-10、-30 が付加)というルールは、巷の多くのフリー雀荘で採用されています。日本プロ麻雀協会という団体で採用されているルールでもあります。
今はなきRTDリーグのルールでもあり、たぶん登場するであろうRTDトーナメントでも採用されることでしょう。

なんか他のコラムとは違う文体ですが、このまま続けていくことにします(笑)。

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順位によるオプションを明らかに

半荘開始時に4者全員が 25,000 点を持って開始し、終了時に 30,000 点との差分を 1,000 点で除した値を「素点」とします。
終了時の着順によって1着から4着までそれぞれ各自に +30、+10、-10、-30 の「順位点」を付けます。
この「素点」と「順位点」の合計が、その半荘のポイント(スコア)です。半荘は規定回数競われ、半荘ごとのポイントを集計して最終成績を決めます。

素点は各局の収支の合計で、順位点は最終結果に伴うオプションです。
このオプションの価値を明らかにし、それを把握しながら戦うことは、なんとなく「トップの価値は大きい」と思っているだけよりも本ルールに最適な戦略を実践できることになるでしょう。

本当の順位点

通常、以下のようにしてポイントが決まります。
 ・1着 =(最終持ち点 - 30,000)÷ 1,000 + 50
 ・2着 =(最終持ち点 - 30,000)÷ 1,000 + 10
 ・3着 =(最終持ち点 - 30,000)÷ 1,000 - 10
 ・4着 =(最終持ち点 - 30,000)÷ 1,000 - 30

上式の「最終持ち点」は、各局の収支合計に 25,000 点を加えた点数ですので、以下の式と等しいと言えます。
 ・1着 =(各局の収支合計)÷ 1,000 + 45
 ・2着 =(各局の収支合計)÷ 1,000 +  5
 ・3着 =(各局の収支合計)÷ 1,000 - 15
 ・4着 =(各局の収支合計)÷ 1,000 - 35

つまり、1着からそれぞれ、+45、+5、-15、-35というのがオプションの正体です。
これを「真順位点」と呼ぶことにしましょう。
そして、各局の収支合計を 1,000 で除した値(=純粋な点数の増減分)を「純素点」と呼ぶことにします。
 ・各者のポイント = 純素点 + 真順位点
この結果は公表されているポイントと同じものです。考え方を変えただけです。

各順位の相対価値

真順位点
1着2着3着4着
+45+ 5-15-35

真順位点を知らずにいると「トップを1回獲ると3着と4着を連続してもよい(+50 は -10 -30 よりも大きいから)」などのような誤った考えを持ってしまいます。なんとなく違うよなぁと思っていてもあまり深く考えないのではないでしょうか。
真順位点を正しく理解することで、以下のようなことが言えます。

  • トップのプラス価値は、2着の9倍。
  • 1回のトップは、3回の3着で、チャラ。
  • 1着2着を合計したプラス分は、3着とラスを合計したマイナス分に等しい。
  • 1回のラス分を2着だけで取り返すには、7回の2着が必要。
  • 2着3着が連続したら負け。2着2着2着3着でようやくチャラ。
  • トップとラスを連続するのは、2着を連続するのと等しい(普通に考えても同じか(笑))。

上に掲げた内容こそが「25,000 点持ちのワンスリー」の要諦であり、複数回の半荘を戦う場合の指標でもあります。

以上が、今回一番伝えたかった内容です。
これから下はオマケです。

順位と素点の重み

真順位点と純素点とが、実際の成績にどれくらい影響を与えているかを検証してみます。
「素点も大事」なんてよく聞きますが、本当にそうでしょうか。もちろん順位だって素点の積み重ねの結果、付いてくるものですから誰もそれをおろそかにすることはありません。しかし、オーラスで着順の変わらない和了りに本当に価値があるのでしょうか?その場面でも「素点は大事」と言えるのでしょうか?
実際の戦績を元に考えてみましょう。

Mリーグ 2019.01.11 終了時
順位選手ポイ
ント
真順
位点

素点
1園田 321.325566.3
2滝沢 193.990103.9
3勝又 182.910082.9
4黒沢 160.99070.9
5寿人 68.62048.6
6松本 58.22533.2
7朝倉 52.21537.2
8たろう 36.940- 3.1
9亜樹 31.9301.9
10多井 31.5256.5
11前原 26.51511.5
12近藤 - 48.4- 25-23.4
13茅森 - 60.7- 50-10.7
14萩原 - 87.0- 75-12.0
15村上 - 87.1- 15-72.1
16石橋 -112.4- 45-67.4
17小林 -112.7-100-12.7
18瀬戸熊 -118.0- 55-63.0
19白鳥 -161.5- 90-71.5
20魚谷 -176.5-115-61.0
21高宮 -201.0-135-66.0

上表はMリーグの一昨日まで 104 半荘の結果です。真順位点は各自の着順を考慮しています。
園田Pが実際に獲得した点棒(素点)は、黒沢Pよりも少ないなんて驚きです。
成績下位7者の内、小林P以外の6人の素点の差はほとんどないことが判ります。そして、小林Pがこの位置にいるのは着順にあまり重きを置かずに得点を重ねているせいかもしれません(想像に過ぎません)。

 ・全体の成績は、ほぼ真順位点に依存している。
 ・素点も大事かもしれないけど、全体成績に及ぼしている影響は小さい(ように思えます)。
まだサンプル数が充分とはいえませんので、過去に選手全員が 27 半荘ずつを消化したRTDリーグの成績を見てみましょう。Mリーグと同じルールの4リーグ(2ディヴィジョン✕2シーズン)分です。

RTDリーグ 2017 White
順位選手ポイ
ント
真順
位点

素点
1小林 262.4155107.4
2村上 144.45589.4
3たろう 67.41552.4
4勝又 21.455- 33.6
5瀬戸熊 2.115- 12.9
6藤田W - 13.2- 2511.8
7石橋 -163.4- 65- 98.4
8内川 -321.1-205-116.1

シーズン終盤にデッドヒートを演じた勝又Pと瀬戸熊Pですが、素点では瀬戸熊Pの方が上回っていたんですね。
藤田社長の素点はその二人を上回っていたのに、着順取りで下回りました。

RTDリーグ 2017 Black
順位選手ポイ
ント
真順
位点

素点
1寿人 502.3355147.3
2白鳥 198.215543.2
3平賀 130.511515.5
4猿川 124.67549.6
5多井 10.1-  515.1
6藤田B -184.6-165- 19.6
7達也 -307.7-225- 82.7
8滝沢 -473.4-305-168.4

寿人ディヴィジョンと呼ばれた通り、順位取りでも素点でも寿人Pは圧倒的でした。

RTDリーグ 2018 White
順位選手ポイ
ント
真順
位点

素点
1たろう 520.1355165.1
2勝又 307.421592.4
3寿人 200.515545.5
4猿川 -139.6- 85- 54.6
5達也 -165.6-165-  0.6
6石橋 -217.0-105-112.0
7平賀 -239.0-165- 74.0
8和久津 -266.8-205- 61.8

猿川Pは素点では達也Pを大きく下回っていましたが、僅差の上位着順が多くありました。
和久津Pは素点では石橋Pをも上回っていましたが着順取りで石橋Pに及びませんでした(石橋Pの{1着・2着・3着・4着}の回数は{6・6・6・9}回、和久津Pは{4・7・7・9}回でした。「ラス回避率」なんてほとんど意味ありません。

RTDリーグ 2018 Black
順位選手ポイ
ント
真順
位点

素点
1小林 630.3375255.3
2瀬戸熊 218.317543.3
3白鳥 161.79566.7
4内川 54.13519.1
5萩原 - 31.5- 4513.5
6松本 -216.2-145- 71.2
7多井 -289.0-205- 84.0
8村上 -527.7-285-242.7

やはり「全体の成績は、真順位点に大きく左右され、素点の影響はかなり小さい」と言えるのではないでしょうか。
「だから素点は無視しても良い」と結論づけることはできませんが、基本は「満貫倍満のような高い手作りよりも、着順が上がる(もしくは着順が落ちない)選択をすべきだ」というのは真理のように思えます。
いかがでしょうか。

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